静かで、美しくて、強くて儚い、、、
日々の中での意識の揺らぎや人との間に生まれる愛情や歪み
見る人に色々な感情やストーリーを与えてくれる
そんな作品として、自分と重ね合わせてご覧ください
静かで幻想的な美しさ
現実と非現実の境界が曖昧になっていて、感情や記憶のように、捉えどころのないものを象徴しているように感じます。
静寂、孤独感、そしてある種の解放感が、この一瞬の中に詰まっているように映し出されていて、心に響きました。
物語(ストーリー)は、この作品を見てくださった方々の想像に委ねてみたいと、私は思います。
その中に私が捉えた像は、しなやかな強さの背景にある 境界線も裁定もない心のあり方でした。
空気や水、自然と戯れ、受け入れ、和したのちに手放す。
繰り返すその一連の流れを素材の透過性の中に写し、天然素材・化学繊維其々の良さを重ねた装いを と製作に向かいました。
撮影日当日は、創造者の個々の想いが集う心地好い時間でした。
お手軽な「◯◯ぽい」もので溢れる世の中、自分にしか分からないこだわりを突き通すものづくりはエゴかもしれないし、言葉を選ばずに書けば、おとなの私たちが何かをつくることは多少なりとも≒商売という現実だったりもする。
もちろん、自分の中でのベストは出し尽くした上での話。
だけど今回の作品たちは現実とは別の世界の、まるで白昼夢のようだと思った。
素材・質感・空気・温度・表情、、、あげればキリが無いけれど、ほんとうに好きで美しいと感じるものを細部までつくりあげること、その喜び、情熱、何かをつくるひととして関わる全員の「おとなの本気」を見た気がしている。
今回、この製作に取組む過程で僕は青い鳥に出逢いました。
テーマ「silent」とは裏腹に僕自身が荒々しく不安定な心身で不確定要素の多い撮影状況にありました。
8月、9月にテスト撮影を繰り返しても糸口は見出せて居ませんでした。
そんな風に僕が落ち込んでいる時、ふと青い鳥に出逢ったんです。(※浜崎あゆみブルーバード)
人から音楽からラジオから今の自分を許そうと少し思えるようになりました。
あっという間に撮影が終わり気付いたらこうやって文字を起こしています。
今回は青い鳥に連れられた気がしてます。ありがとうございます。
今回のsilentについてですが、Silent 構成
静かな曲で、色や表情、空気感を映像で出していきたいと思い臨みました。
和室の静けさ、清らかさら川の自然さ、美しさ、などをモデルに融合してどう表現するか。
サイレントの中の華やかさ、静かな中の美しさを出していけたんじゃないかと思います。
植物の繊維が絡み合う、霞のような高知のあの紙。無垢に身を包み水に浮かぶ人間が植物と揺れ光の先虚無の世界へ透化していく。閃いた世界は現実と非現実の間にあり美しかった。
概念は必要なかった。自然の摂理に意識を向けて淡く繋ぐこと。流れに委ねることが出来たなら、水が線を生み、形は蠢く。そして解けて還るだろう。
制作は直前一発勝負。鏡川の畔辺りの植物を集めて道の路肩で紙と繋いだ。
私の手はここまでだったと思う。
私にとって"美しさ" は感覚や感情を強く刺激する日常の中に不可欠な感性の一つです。
この作品では、クリエイターの皆様それぞれが日々別々の場面で活躍をされ重ねた経験が、緩やかに丁寧に繋がり、また新たな"美しさ"の形となって表現されたと感じました。
私はこの創作活動を近くで拝見させてもらい、不安や希望の中での葛藤が野心に移り変わり、想いが確信に変わった瞬間に立ち会えた感覚です。
作品を通じて静かに変化する感情に、ただただ身を委ねてみるのも時に心地良い…。
私にとってこの作品撮影の始まりは、身体の中に見つかった病でした。
静かに身体を蝕まれていた事に気付いた時から湧き出た沢山の感情に、揺らいでしまった"想い"を作品にしようと決めました。
静寂を装い。寡黙に見せる。
ただ愛のある美しさの表現だけは無くしたくない…
この作品を通して、どんな人にもある様々な感情を想像する事の大切さと難しさを少しでも伝えられたら嬉しいです。